中松屋を代表する銘菓「深山栗しぼり」が誕生したのは今から25年前のこと。
「栗の魅力を菓子に活かしたい」と考えた現在の店主・佐藤鉄太郎さん。 そこで、地元・岩泉産の栗を含む純国産の栗を使った「深山栗しぼり」を作り出しました。
材料は国産の栗と砂糖のみ。 その上、新鮮な栗以外は使わない、というこだわりから仕込みをするその日に特に新鮮な栗を届けてもらっています。 栗は山で実る自然のものなので、毎年味が異なります。 砂糖は、その味を一定に持っていく分量だけ加えています。 シンプルな材料には、鉄太郎さんの「自然を味わってもらいたい」という思いが込められています。
「栗よりも栗の味がする」と和菓子愛好家にも高い評価を得ている「深山栗しぼり」。 岩手の山奥でひっそりと実った、豊かで力強い自然の風味を是非ご賞味下さい。
中松屋の栗菓子は、格別です。 季節ごとの商品が販売開始するのを、毎年今か今かと待っているファンがたくさんいます。 販売が開始された、という噂を聞きつけるとお店に走ります。 そして、中松屋のお菓子を食べ、巡って来た季節を感じます。
水まんじゅうを氷水に浮かべ、ぷるぷるで透明な葛皮をスプーンですくって口に含むと夏の訪れを。 薄い和紙をそっとほどいて、なめらかな栗しぼりをひと口食べると深まり行く秋を。
中松屋の栗菓子は、その美味しさと共に四季折々の空気・風情までも私たちに伝えてくれるのです。
中松屋は、創業80年を越える岩手県・岩泉町の老舗菓子店です。 昭和元年の創業時は駄菓子屋として始まりました。 現在の2代目店主が「深山栗しぼり」「龍泉洞爽菓 水まんじゅう」といった栗をメインにしたヒット作を生み出したのです。
全国に多くのファンを持つようになった今でも、菓子は全て手作業で丁寧に製造しています。
つるんとした透明な葛皮にスプーンを入れると、なめらかな栗餡に辿り着く。 「龍泉洞爽菓 水まんじゅう」は、中松屋の夏の風物詩です。
「看板商品・栗しぼりの栗と日本の名水百選に数えられる地元・龍泉洞の清流を使って何か作りたい」と考えたのが誕生のきっかけです。
こだわったのは、葛皮の部分。 普通の葛まんじゅうはもちもちしていて、スプーンで切るとこができません。 そこで「もっと手軽に食べることができるように」と試行錯誤を重ねました。 その結果、龍泉洞の水と吉野の葛と乳化剤(寒天と他の天然物をブレンドさせた寒天材)を独自の配合で混ぜ、やわらかさとほどよい弾力を両立させることに成功しました。 スプーンですくって食べることができる、プルプルの葛まんじゅうが完成したのです。
そのまんじゅうの中には、「栗しぼり」と同じ国産栗100%の栗餡が入っています。 つるっとした口当たりが心地良いまんじゅうと、風味豊かな濃い栗餡が非常にマッチ。 それを氷水に浮かべて、プルプルの葛皮にスプーンを入れて冷たい水と一緒に口に含むと、一気に美味しさと涼しさに包まれます。
目で見て、舌で味わって涼しめる夏の涼菓。 季節感を大切にするため、日持ちが短くなるとしても保存料は入っていません。 龍泉洞のきれいな水だからこそ味わえる、みずみずしい水まんじゅうです。
岩手県・岩泉町はなんと本州一広い町! しかも町土の95%が山林、という大自然に囲まれた町です。 その酸素濃度は岩手県の中でも一番濃い、という噂もあります。
中松屋の銘菓はこんな場所で生まれました。 中松屋のお菓子を食べるたび、美味しさと共に季節の風情まで感じられるのは、 厳選された材料と丁寧な手仕事に加えて、岩泉の自然豊かな環境の影響もあるかもしれません。
中松屋の銘菓はこんな場所で生まれました。 中松屋のお菓子を食べるたび、美味しさと共に季節の風情まで感じられるのは、 厳選された材料と丁寧な手仕事に加えて、岩泉の自然豊かな環境の影響もあるかもしれません。
栗と砂糖だけを使った栗しぼりは、上品でちょっと贅沢なお菓子。 そこで、社会人になり、お給料をもらえるようになってから自分へのごほうびとして買い、 味わう・・・。 それは、「本物」が分かる年齢に達した証なのかも知れません。